【FX】キャリートレード手法とは何か。基礎知識から徹底解説

キャリートレードいう言葉をご存知だろうか。金利の低い通貨で借り入れを行い、その借り入れた資金を金利の高い通貨に変え、その通貨で国債などを運用し、利ざやを稼ぐ投資方法をいいます。これは、高金利通貨を買って金利を稼ぐシンプルな投資方法であるため、機関投資家やヘッジファンドなどのプロから個人投資家に至るまで多くのトレーダーが使っている手法となっています。多くのトレーダーが使っているこのキャリートレードについて徹底解説していきます。

キャリートレードとは

キャリートレードはどんな仕組みになっているのかを説明しよう。

キャリートレードとは、金利の低い通貨で借り入れを行い、その資金で高い金利の国の債券などの金融資産を購入し、その購入した金融資産を一定期間保有した後に売却し、購入時の相場価格と売却時の相場価格の差額から利益を出す手法である。

わかりやすく言えば、債券投資をイメージしていただくとわかりやすいと思う。低金利で資金を調達して高金利で貸し出すということは、安いものを買って高いものを売るという金融取引の本質だといえるからである。

これをFXに置き換えても同じでである。自国より金利の高い国の通貨を買うことで、2国の通貨間の金利差からスワップポイントという利益を得ることができる。

このようなキャリートレードは、FX市場における主要なトレード手法のひとつとして知られている。

キャリートレードは金利の高い国の通貨を買っておけば簡単に利益を得られるシステムであるため、相場分析などに時間をかける必要がなく収益を得られるという点で人気が高い。

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円キャリー、ドルキャリートレードとは

キャリートレードの中でも、特に資金調達される通貨が円の場合「円キャリートレード」といい、資金調達される通貨が米ドルの場合には「ドルキャリートレード」といわれている。

このキャリートレードを行うには、資金調達される通貨が「流動性の高いこととその通貨の国の低金利がずっとも続く」ことが重要になる。

そのため経済大国のアメリカと日本の通貨である「ドルと円」が、その通貨が安定していることと流動性の高さから、キャリートレードに最適な通貨であると言える。

日本が低金利政策を取り始めていた1990年代から、日本円が低金利であることを利用したキャリートレードに収益機会があると考えた機関投資家や、ヘッジファンドなどが円キャリーを行ってきたと考えられている。

そして、2000年代からはキャリートレードが個人投資家にも広がってきた。さらに、リーマンショック時などの金融危機後、アメリカは利下げの金融政策を取っていったため、ドルキャリートレードも頻繁に行われた。

キャリートレードは相場にどんな影響を与えるのか

それではキャリートレーは相場にどんな影響を与えるのであろうか。

それではキャリートレーは相場にどんな影響を与えるのであろうか。気になる「キャリートレードの影響」ですが、結論から言うと、相場に大きな影響を与えるともいわれるし、全く影響はないともいわれており、実際のところ、絶対的な答えはないものといえる。

円キャリートレードが活発だと、大量の円が売られるために円安傾向になるさらに、金利が上がったり、価格が円高方向になると、円を借りるメリットがなくなるため、円を買い戻す動きが見られさらに円高が加速する。また、金利が低くて価格が円安傾向になると、円キャリートレードに利用されやすくなる。したがって、低金利が続いて、円安に傾くと、キャリートレードが活発化し、このことが相場に影響を与える可能性があると言えるかもしれない。

キャリートレードまとめ

キャリートレードは相場の大きな流れを掴んでトレードする手法のため、相場の変動が激しいときには、リスクが高い手法です。

低金利の資金を借り入れて、高い利回りの通貨の資産運用をしてその差額を利益にします。しかし、為替の差益で損が発生すると金利の差で得た利益がなくなってしまいます。したがって、キャリートレードは、相場の動きが比較的安定しているときに行うのに適しているトレードと言えます。

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