チキン利食いとは?やらずに避ける方法について解説

FXトレードでの最初の壁は損切りです。トレーダーとして成長していく過程の中でこの損切りがしっかりできるかどうかがポイントとなります。しかし、この損切りは割とすんなりと上入れることができるようになります。なぜ、損切りはすぐに受け入れができるのでしょうか。それは何回か損切りせずにポジションを保有し続けたことで 痛い目にあいいやでも「損切りはしよう!」と体が反応するからです。

チキン利食いとは?

チキン利食いとは、自分が予想する利益確定ラインに達していないにもかかわらず、わずかな利益で利益確定(決済)をしてしまうことをいう。

チキン利食いはその時々のポジションで考えると利益は少ないがプラスが確定できてマイナスに逆行することも避けられたとして有効な手段だと考えてしまうかもしれない。しかし、FXトレードは月トータルの収支をプラスにしなければ勝っているトレードとは到底言えない。チキン利食いを1か月、3か月、半年と繰り返して振り返ってみると残るのは損失だけということになりかねない。

利益の幅を大きく取れないため、大きな損失が出た時にトータルプラスにできないのが原因である。よって一番重要なのは、「チキン利食いをするたびに成功するトレーダーから遠ざかっている」ことを自覚することにある。まだFXを始めて間もない初心者や初心者ではないが、チキン利食いを繰り返すことが習慣になってしまっている中堅トレーダーの方は、チキン利食いを繰り返してもトータルをプラスにできないということを知るべきである。

ただ、チキン利食いにもメリットはある。それは次のとおりである。

・リスクを早く回避でき、しかも小さくできる
・いったん利益が出ていたトレードでロスカットにならないで済んだ
・チキン利食いをしたおかげでその後の相場の反転に巻き込まれずに済んだ。

チキン利食いを回避する方法

それではチキン利食いを回避するにはどんな方法があるだろうか。以下解説していこう。

チキン利食い対処法その1:大きな時間軸のチャートを見る

自分がトレードしている時間軸よりも大きな時間軸のチャートをみることである。例えば、5分足~30分足でトレードしているなら15分足~1時間足など1つ大きな時間軸を確認するようにする。

なぜなら、長い時間軸のチャートのほうが、短い時間軸のチャートよりも、一本のローソク足が出来上がるのにかかった時間に差があるため、ダマシがかなり軽減できるためだ。5分と30分を比較すると、30分足には5分足の6倍時間がかかり、情報量もその分多くなっている。そのため、大きな時間軸のほうが信頼できるのは明らかである。大きい時間軸でみると、これからの利益の伸び具合が判定できるので、まだまだ伸びるという判断ができ、チキン利食いを回避できる。チキン利食いする前に、一旦大きい時間軸を見て、「チキン利食いしたい!」という気持ちにブレーキをかけることもできるということだ。

下の図はUSD/JPYの5分足と30分足のチャートの比較図である。

5分足のチャートではエントリーしてから6本目の陽線ではわずか2.5pipsの利益しかとれていないが利益確定してしまいそうな局面である。このような場面で一旦利益確定しそうになるてを止め、1つ上の時間軸、30分足を見るようにしよう。実際これを見てみると、まだ陰線が連続していて下落がまだまだ続きそうな予測ができるため、利益確定を遅らせることができる。このように大きな時間軸を確認することは、FXトレードにとっては非常に重要なことである。

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チキン利食い防御法その2:分割決済をする

分割決済とは、1つのポジションを1回で決済せずに、何回かに分けて決済することだ。

分割決済を下のチャートに沿って解説する。その前に分割決済の手順は以下の通りだ。

1 まずは通常どおりショートエントリー。
※エントリーの際、ポジションは3万通貨と仮定
2 エントリー後に狙い通り、下方向へレートが動いたため、「利益想定の30%」になったら1万通貨を利益確定する。
3 その後も下落トレンドが続いたので「利益想定の60%」として、さらに1万通貨を利益確定する。
4 その後は、予め想定していたポイントまでポジションを持ち続ける。

分割決済のメリット

分割決済のメリットとして、分割のポジションのマネジメントで、 大きく負けるリスクを小さくして、大きく勝つ確率を高めることができる。また、分割してポジションを利益確定することによって、チキン利食いの特長である早く利益確定したいという気持ちを抑えることができるのもメリットだ。

チキン利食い防御法その3: トレーリングストップ注文

トレーリングストップ注文(Trailing Stop)とは、そのときの価格の変動に合わせて予め設定した損切りの逆指値注文(ストップロス)を変更する注文方法のことで略してトレール注文ともいう。

トレールとは「引っ張る」という意味で、利益を伸ばしたいが、価格が逆に動いたときは利益を確保したいときにの注文方法である。

トレール注文を活用すると、相場が順行すればするほど利益が伸ばせ、逆行した場合はトレール注文で逆指値の損切り設定をずらしているため逆指値による決済が行われるので、一定の利益が確保できる。

注文を出しておけばエントリーと逆行した場合その値段に達すれば決済されるため、チャートを監視する必要が全くなしで済む。チャートを監視していると相場のちょっとした上下動で利益確定をやりそうになってもひとたびトレーリングストップ注文を入れれば手動の注文を入れる必要がなくなる。

つまり、利益を伸ばすだけでなく、損失を最小限に抑え、なおかつトレードを機械的行える注文方法である。

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チキン利食いまとめ

  • チキン利食いは、わずかな利益が出ただけで利益確定してしまうというもので、初心者に多く見られる行為である。
  • これを防ぐ代表的な方法として①今トレードしているより大きな時間軸でチャートを見る②分割決済をする③トレーリングストップという3つがあるが、方法は3つばかりではない。
  • このチキン利食いをやらないようにすることがFXトレーダーとして勝つ第一歩となる。

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