FXの欧州時間で注意すべき点は?トレード方法を解説!
FXの市場は各国に何か所かありますが、各国の市場が開かれる時間はそれぞれ異なり、時間帯によって値動きの特徴も変わってきます。そこで今回は、FXにおける各国の市場の時間帯と、特に欧州時間のポイントと注意点について解説していきます。
目次
FXにおける欧州時間とは
欧州とはヨーロッパのことをいい、FXの欧州時間とは、ヨーロッパ全土の金融市場が開かれる時間帯を意味する。
日本時間ではPM17:00〜AM3:00(サマータイム時はPM16:00〜AM2:00)のことを指し、この時間帯から、徐々に相場の値動きが活発になることが知られている。
FXでは欧州時間を押さえることが特に重要で、その理由としては、世界金融の中心のロンドン市場が動き始めるからである。
また、世界中が注目するロンドンフィックスもFXトレーダーとしては特に押さえておきたいところだ。
また値動きが激しいことで知られるユーロ・ポンド系通貨は、この時間帯から本格的に価格が動き出し、トレンドを作り始めるため、、欧州時間からのエントリーがおすすめだ。
FXにおける欧州時間以外の市場
FXの市場はヨーロッパだけではなく、世界中の市場で構成されている。そのほかに次の市場がある。
- オセアニア市場
- 東京市場
- ニューヨーク市場
各国の市場は、日本時間のいつ頃活発になるのか、把握しておくことで、より有利にトレードできるようになるはずだ。
オセアニア市場
オセアニア市場には、ニュージーランドのウエリントン市場やオーストラリアシドニー市場があり、日本時間のAM6:00〜AM8:00の時間帯に開場する。
基本的には全体的に市場参加者が少ないのが特徴で、週明けの月曜日はあまりにも値動きがなさ過ぎて日本時間のAM7:00以降になるまで取引できないことがほとんどなので、週末からのポジションの持ち越しには注意が必要である。
また世界全体で見ても薄商いの時間帯であることから、スプレッドも広がりやすく、トレーダーにとって不利になる。
短時間での利幅を捉えるスキャルピングやデイトレードはオセアニア市場の時間帯には向かないと考えられるため、エントリーは見送るべきである。
東京市場
AM8:00~PM16:00は、日本の東京市場がメインとなる時間帯となる。
日本と時差が小さい、アジアやオセアニア地域のトレーダーが多く参加している。特に日本時間の9時55分は仲値が決定されるため、その日の最高値が出てきやすい時間になる。しかし仲値を過ぎたころから、徐々に値動きが小さくなり、市場ボラテリテイもかなり下がってくる。落ち着いてエントリーしたい場合は午後以降が狙い目となるが、あまり大きな値動きは期待できない。
また毎月5日と10日が絡む営業日はゴトー日と呼ばれ、輸入業者の決済が多くなるので、円安ドル高になる傾向にある。
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ニューヨーク市場
ニューヨーク市場は、日本時間にするとPM21:00〜AM6:00の時間帯となる。
PM21:00時過ぎたころからニューヨーク市場の取引が活発になることから、相場も値動きが活発になってくる。さらに欧州時間とも重なるため、FX相場の値動きは最高頂に達する。
AM2:00時過ぎになると欧州の株式市場が終了となるため、少しずつ値動きが落ち着きを見せ始めるが、それからまた大きく値が動くこともありうる。
それは、FOMC(連邦公開市場委員会)の今後の市中金利の制定に関する指標発表や、各国の要人発言は、日本のAM2:00時以降に多く行われる。
そのため、夜中に値が大きく動くことがあるため、翌日への持ち越しには細心の注意を要する。指標発表や要人発言等を必ずチェックし、もし値動きが起こりそうだなと感じたらその日のうちにポジションを解消しておくことが望ましいと考える。
FXにおける欧州時間のメリット
重要なのは1日のFX市場における取引のうち、全体の40%は欧州時間に行なわれるということだ。取引量つまりボラテイリティが非常に高いため、考えられるメリットは以下の2つだ。
- トレンドフォローの取引に向いていること
- インジケーターや節目が機能しやすくなること
以下詳細に解説していく。
トレンドフォローの取引に向いていること
ユーロ円・ユーロドルといった通貨ペアが素直な動きをすることが多くなり、トレンドを意識した順張り、つまりトレンドフォローのトレードに適しているということが挙げられる。
FXのトレンドに乗ることの重要性はもはや当然のことであるが、この欧州時間はトレンドの始点つかみやすいので、初心者ばかりでなく上級者でも稼ぎやすい時間帯となる。
インジケーターや節目が機能しやすい こと
もう1つは、インジケーターや節目が機能しやすくなるということである。
取引量が多い欧州時間では、値飛びしにくく堅調な動きになり、また特にヨーロッパ全土のトレーダーが参加することで市場参加者の数も増えていると予想され、インジケーターや節目を意識する人も多くなる。インジケーターやトレーダーに意識される節目は、利用者が多くなるほど機能性や信頼性も上がっていくと言われているため、テクニカル分析を活かすなら欧州時間がもっとも適していると言える。
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FXにおける欧州時間の注意点
逆に注意点も欧州時間トレードの注意点は、大きく分けて2つある。それは以下の2点だ。
- サマータイムが存在すること
- ロスカットのリスクが上がるということ
以下詳細に解説していく。
サマータイムが存在すること
まず1つ目は、サマータイム存在することである。
アメリカや欧州ではサマータイムが導入されている。これは、日本の春分の日・秋分の日を概ね境にして時計の針を1時間ずらす習慣のことをいう。したがって、夏と冬で市場の開く時間が1時間ずれ込むこととなる。
欧州では、3月最終日曜〜10月最終日曜まではサマータイムとされているので、トレード時間や指標発表なども当然ずれてくるので注意が必要だ。
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強制ロスカットのリスクが上がるということ
2つ目は、強制ロスカットのリスクが上がるということである。
欧州時間では市場ボラティリティが上がることで値動きが大きくなることについては上述した通りだが、稼ぎやすくなる反面、損失のリスクも高くなる。
特にユーロやポンドなど、欧州通貨でトレードする人は、資金やレバレッジの管理を徹底することが重要である。また、東京時間から欧州時間に切り替わりの時間帯はダマシが多い時間帯とも言われる。欧州時間に入ると急に値動きが活発となる。しかし、入りたての時間帯はまだトレンドの方向が定まらないため、飛び乗りトレードをするとダマシに合いとんだ大けがをすることになるので注意が必要だ。欧州時間になって急に値動きが出てくるため、飛び乗りたい気持ちはわかるが、30分ほどすると値動きが落着き、トレンドの方向も見えてくるので、それからのエントリーでも全く遅くはない。
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FXにおける欧州時間まとめ
- 1日のFX市場における取引のうち、全体の40%は欧州時間に行なわれるため、非常に取引量が多い。当然値動きも活発になることからトレンドを形成しやすい。また、欧州全土の個人トレーダーが市場に参加することで、インジケーターが機能しやすくなることや節目を意識しているトレーダーが多いことから節目付近での値動きがわかりやすくなるということがメリットである。
- サマータイムが存在することで時間が1時間ずれることと値動きが大きいことでチャンスがある反面東京時間からの切り替わりの時間帯はダマシが頻発するため、トレンドの方向を認識してからのエントリーが望ましいと考える。