【バルサラの破産確率表】最適なFXマネーマネジメントについてわかりやすく解説

FXマネーマネジメントのポイント

FXマネーマネージメントのポイントは3つある

重要ポイント


・資金量
・損切りライン
・利幅と損失のバランス

資金量について

余剰金レバレッジの資金量が少ない分についてはOKだが、大きすぎるのはNGとなる。

推奨される余剰金レバレッジは2.5倍~5倍であり、この水準を保てば、仮に損失を被った場合でも大きく負けることはなく、メンタル的に影響が少なくなる。取引数量は必ず自身で管理することが重要になってくる。

損切りラインについて

エントリーでは当然優位性あるポイントでポジションメイクはしていてもマーケットに絶対ということはない。したがって、エントリーした瞬間に損切りを設定するくせを必ずつけることが重要になってくる。損切り設定しないということは、相場に絶対的未来がある、とか自分はマーケットでは絶対負けないなどと奢っているようなものであるので必ず損切りを設定するようにする。

それでは、損切りポイントは具体的にどのくらいの水準に置けばよいのか。1つの目安として2%ルールというのがある。つまり、1回のトレードでリスクにさらす資金量を全体の2%に抑えるといったものである。しかし、短期のトレードスタイルであるデイトレードやスキャルピングでは資金量に対する2%の損失は決して小さなものではない。

そこで、推奨したいのが、1回のトレード当たりの損失を総資金量の2%以下、もしくは1%以下になるように設定するというものである。

利幅と損失のバランス

これは、リスクリワードとか損益比という言い方もする。

いつもトレードするときの損益比は、1:1.5もしくは1:2であり、これを目標にして利益の追求もしくは損失の確定を行っていく。

最適なFXマネーマネジメントの目安となるバルサラの破産確率表

バルサラの破産確率表「マックス岩本講義動画」より

リスクリワードを気にしながらトレードするという利点は何なのか。そこで登場してくるのが「バルサラの破産確率表」というものになる。これは、数学者ハウザーバルサラによって考案されたもので、あるルールを一定期間繰り返したときに破産する確率を示した表である。

この破産確率表は下の3つの要素によって求められる。

・勝率
・ペイオフレシオ
・1回のトレードでリスクにさらす資金の割合

1回のトレードでリスクにさらす資金の割合

この表の場合、5%に設定してある。つまり、口座に入金されている現金が100万円だったとするならば、1トレードの損切り設定を50000円とする場合である。

勝率

勝率は、この表では30%~80%までの数字が一番左側に表示されている。次の計算式で計算される。

勝率=勝ちトレード数÷総トレード数×100

当然ながら勝ち数が高ければ高いほど数値は上がるが、実際問題、あまりにも高すぎる勝率を求めるとメンタル面に影響をきたすこととなるため、ここを上げようとすることはあまりお勧めしない。

ペイオフレシオ

ペイオフレシオは、表の1番上に0.5~2.5までが表示されている。ペイオフレシオとは次の計算式で計算される。

ペイオフレシオ=勝ちトレードの平均÷負けトレードの平均×100

ここで勝ちトレードの平均と負けトレードの平均は次の式で表される。

勝ちトレードの平均=合計利益額÷勝ったトレードの回数
負けトレードの平均=合計損失額÷負けたトレードの回数

勝率を上げるよりもこのペイオフレシオを調整していくことで資金管理をしていくことが望ましいと言える。

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FXマネージメントにおける最適なペイオフレシオ

それではペイオフレシオをいくつのルールにすればマーケットで生き残ることができるのか検討してみよう。

まず、バルサラの破産確率表一番左側に注目しよう。ペイオフレシオ0.5というのがあるが、これはどういうトレードルールかというと、勝ちトレードの平均が5で負けトレードの平均が10の場合である。5÷10=0.5という計算となり、スキャルピングトレードでありがちなペイオフレシオとなる。このペイオフレシオの場合、勝率を75%以上にしないと遅かれ早かれ破産するということがこの表から読み取ることができる。これは、5割を超える勝率を求めるものであり、到底お勧めできるルールではない。

次にペイオフレシオ1.0の部分をみてみよう。これは勝ちの平均が10で負けの平均が10で10÷10=1.0という場合である。このルールの場合、勝率を60%以上にしないとマーケットでは生き残れない(=破産する)ということになる。そんなに難しいルールではないが、負けが続いてしまう場合など勝率60%を維持することが難しくなるため、これも継続することが困難なルールだということがわかる。

それではペイオフレシオ2.0というところを見てみよう。これは勝ちの平均が20、負けの平均が10で20÷10=2.0という場合である。このルールの場合、勝率30%を下回らなければマーケットで生き残る(=破産しなくて済む)ことができる。また、ペイオフレシオ2.0で破産確率0%のところを見ると、勝率を45%以上に保てば、 マーケットで生き残ることができる ということになる。

以上のことから言えるのは、絶対的な未来のないマーケットで、高い勝率を求めることより、勝率は低いが含み益が出た時にそれと長く付き合う努力をすることを選択することこそ最適なマネーマネジメントと言えよう。

FX最適なマネーマネジメントまとめ

  • マネーマネジメントのポイントは資金量・損切ライン・利益と損失のバランスの3つである。
  • マーケットで生き残るためには①資金量については余剰金レバレッジを2.5倍から5倍に保つこと1回のトレード当たりの損切り金額は、総資金の1%以下にすること利幅と損失のバランスを 1:1.5もしくは1:2 にすることことが重要である。
  • マネーマネジメントにおけるあまりにも高い勝率を求めることは、精神衛生上もよくない。そこでお勧めなのがペイオフレシオで、勝ちトレードの平均/負けトレードの平均×100で求められる。この数値を2.0に保つことができればそれほど高い勝率を得なくてもマーケットで生き残ることができる。

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