【FX初心者向け】トレンドライン分析の基本のキを徹底解説
目次
トレンドライン分析とは
トレンドライン分析は、テクニカル分析の教科書の最初に出てきそうなポピュラーな分析指標である。この記事を読んでいる方の中にもすでに知っている、活用しているという方が大半ではと思う。ではなぜトレンドラインというテーマを取り上げるかというと、トレンドライン分析を知っているではなく、トレンドライン分析を本当に理解しているというレベルにして活用してもらいたいと思ったためである。初心者トレーダーの方はもちろん、ベテラントレーダーの方も一度初心に帰ってこのトレンドライン分析を見直してほしいと考える。
そもそもトレンドライン分析におけるトレンドとは?
初めにトレンドラインを理解するためにはトレンドに対する理解が欠かせない。随分初歩的な話から入るが、この基礎の基礎を抑えることはのちの応用部分を理解するためにとても重要なこととなる。
トレンドとは
トレンドのそもそもの意味は、傾向、情勢、風潮、である。FXあるいは相場におけるトレンドとは、おおざっぱな傾向、または方向のことをいい、このトレンドは上昇トレンドと下落トレンドに分類される。
ポイント1
下げていることよりも上げていることのほうが多くて安値を切り下げることよりも高値を切り上げることのほうが多い特徴のあるトレンドのこと。
上げていることよりも下げていることのほうが多く、高値を切り上げることよりも安値を切り下げることのほうが多い特徴のあるトレンドのこと。
ポイント2
上記の特徴は、とてもシンプルな特徴ではあるが、今回はそれだけではなく、押さえていただきたいポイントがある。
これまた非常に単純ではあるが、一定期間にわたって継続するからこそトレンドなのであってそれこそがトレンドラインの基本であり、今回の記事の根本であると言っても過言ではない。
トレンド分析 上昇トレンドの見極め方
ここで問題である。先ほどのトレンドの特徴を踏まえたうえで上の3つの図のうち上昇トレンドの定義をクリアしている図はいったいどれだろうか。
ちなみに、価格の一番左側の水準と終わりの水準を比較するといずれも上昇したという点では共通している。しかし、先ほどの定義をクリアしている図は①のみである。②③は上昇トレンドに該当しない。つまり、上昇トレンドの要件を満たしていないということとなる。では①と②③では何が違うのかを解説していきたい。
②図は確かに結果的には高い水準で終わってはいるものの序盤にいったん高値を切り下げている局面がある。(図の囲みの部分)いったん高値をつけてから段階的に高値安値を切り下げてしまっている。したがって、結果的には上がっているが、(図の囲みの部分では)上昇トレンドがいったん終焉したと捉えることもできる。よって、②は上昇トレンドには該当しない。
③図は、中盤に一時的に安値を切り下げていることが確認できる。②図ほどではないが、安値を切り下げている以上は明らかに上昇トレンドの定義を満たしているとは言えない。
どちらも、最終的な結果だけを見れば上昇トレンドだったと判断することができるが、我々トレーダーが向き合っているのは今まさに動いているマーケットである。高値を切り下げて安値を更新した場面での判断が要求されるから結果論から判断してはいけない。
ここまできて初めてトレンドラインの話ができるが、トレンドラインはいたってシンプルなものである。先ほどの定義を満たした完成したトレンドを対象に2点以上の高値同士、あるいは2点以上の安値同士を結んであげるというとてもシンプルな方法になる。安値同士を結んで右肩上がりであればトレンドは上向きであり、それは上昇トレンドが引ける。また、高値同士を結んで右肩下がりなのであればトレンドは下向きであって、下落トレンドラインが引けるということになる。
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トレンドライン分析まとめ
- トレンドには傾向、方向という意味があるが、こと相場においてはおおざっぱな傾向や方向の意味がある。
- 結果的に最初の地点より高値をつけたトレンドラインでも途中で高値を切り上げない局面があったりするとそれは完全な上昇トレンドとは言わない。
- これを理解しておかないと、思わぬダマシにはまることがあるので注意が必要である。